真田丸 25話のあらすじネタバレと感想
目次
NHK大河ドラマ真田丸25話のあらすじネタバレと感想です。
あらすじのネタバレは放送開始前に、感想は放送開始後に追記します。
前話を見逃した方はこちらからどうぞ。
真田丸 25話のあらすじネタバレ
ついに北条氏は滅亡し、伊達政宗も秀吉に服従した。
これで秀吉に対抗するものはいなくなり天下統一を果たした。
1591年、秀吉の息子・捨は鶴松と名を改め3歳になった。
跡継ぎとして期待されているが、重い病気にかかり現在は茶々や医者に見守られながら床に伏している状態だ。
石田三成は信繁と平野長泰に、鶴松に面会できなくてもいいという見舞い客のみ次の間に通すよう言いつけた。
鶴松の容態は日に日に悪化しており、医者が言うには今夜が山らしい。
それを聞いた長泰は、鶴松の病気は切腹に処せられた利休の祟りではないかという噂が広まっていると語る。
そこに片桐且元がやってきて、昌幸が見舞いにやって来たことを知らせる。
利休が切腹に処された理由とは
信繁は昌幸の元へ向かう間、利休とのやりとりを反芻する。
小田原討伐の際、信繁は利休の刻印が入った鉛球を見つけ持ち帰った。
これは利休が鉄砲玉を作るために集めていたもので、他にも武器や玉薬などを北条に売っていたことが判明した。
利休は刑部らから追及されるが、秀吉の絶対的な信頼を受けていると自信があり、信繁の証言を秀吉が易々と信じるだろうかと疑問を呈する。
訴えても秀吉が信じない恐れがあると感じた刑部は、三成と一緒に秀吉の弟・秀長に会いにいく。
話を聞いた秀長は刑部らを信じてくれた。
秀吉の元を訪ね、利休が敵味方かまわず取り引きをしていたことを告げる。
利休は力を持ち過ぎた。
誰か一人に力が集中する事はよくない。
秀長は力のある全ての大名たちで鶴松を守っていくべきだと秀吉に主張する。
それから間もなくして、秀長は52歳でこの世を去った。
一方、刑部は鶴松が翌朝まで持たないと考え、死後の段取りを進めていた。
まだ生きているのに死を前提として段取りを進める刑部の冷酷さに三成は戸惑うのであった。
利休の追放を画策する刑部と三成は、大徳寺山門の楼上に利休が自分の木像を飾らせたことを責めることにした。
秀吉が山門をくぐる際、知らずに利休の足の下を通ってしまったと難癖をつけたのだ。
三成は秀吉に、山門をくぐる時利休は秀吉の隣でほくそ笑んでいたに違いないと訴える。
続いて刑部が、利休の罪を許すべきではないと訴えると秀吉はこれに応じ、利休に堺の屋敷での蟄居を命じた。
三成、刑部、信繁はすぐさま利休に蟄居を言い渡した。
もはや秀吉に会って釈明することも叶わないと悟った利休は、鶴松の病気平癒を念じての献上金を差しだす。
しかし刑部は追い打ちをかけるように、もう一つの秀吉の命を伝える。
それは蟄居の半月後に切腹をせよとの命だった。
松と茂誠の再会
鶴松の病状が悪化するにつれて、三成は利休とのやりとりを思い返すようになっていた。
刑部は祟りなどあるはずがないと考えており、利休の事は忘れろと三成を諭す。
もし祟りがあるのならば、真っ先にたたられるのは自分だと刑部は考えていた。
しかし実際には刑部には何も災いは起こっていない。
蟄居の身となった利休を見張っていた信繁は、なぜあのような像をつくったのか利休に問う。
宿命だと答え意味ありげに笑う利休。
その不気味な笑い声は信繁の耳からしばらく離れなかった。
京の真田屋敷に留まっていた昌幸は、薫とともに淀城を訪ねる。
薫は京の公家の出身であり、そのツテで手に入れた「万病に効く明国の薬草」を献上しにきたのだ。
片桐旦元は、鶴松の口に入る物ならば自ら作らねばと考え、薫の立ち合いのもと、さっそく取りかかる。
信繁は鶴松の容態のことを三成から口止めされていた。
それを知った昌幸は、佐助に鶴松の容態を探らせる。
もし鶴丸が亡くなれば秀吉の筋書きは覆る。
それによっては真田家の出方も変わるのだ。
一方、沼田城主となった信幸は、領地の経営に追われる日々を過ごしていた。
戦乱の世は終わり、これからは領民の為に金を使おうとする信幸。
しかし大叔父の矢沢頼綱は勝手に軍備を拡大して、信幸を困らせる。
また妻の稲が未だに心を開いてくれない事にも悩んでいた。
妻や大叔父に気持ちが伝わらない中、今は侍女となった元妻のこうだけが信幸の心の支えだった。
小田原城で信繁と再会した小山田茂誠は、その後、妻である松の元を訪ねてた。
松の記憶喪失はこの小山田茂誠と再会したことで完全に治り、これにより昌幸から帰参の許可を得た。
茂誠は、真田家の重要拠点の一つ・岩櫃城を任され、松とともに赴くことになった。
松は祖母のとりと再び離ればなれになることを嘆く。
そんな松にとりは「たとえ住む場所は違っても、心は常にひとつ。一家とはそういうものです」と諭すのであった。
呪われた茶々
淀城で来客の案内を担う信繁の元をきりが秀次とともにやってきた。
寧に頼まれ、捨のお気に入りのでんでん太鼓を届けにきたのだ。
仲良さげな二人を見て、少し嫉妬する信繁。
信繁はきりに寧が訪ねてきた時のことを話す。
寧は、鶴松がもし死んだら立ち会った医者たちが咎められるのではないかと心配し、捨の病気は罪もない人たちを苦しめた秀吉のせいだと釘を刺していた。
寧と入れ替わりで現れた大蔵卿局は、捨の病が利休の祟りといわれているのは本当かと尋ねる。
茶々が利休の死に少し関わっており、茶々の身を案じていたのだ。
実は大徳寺に置かれた利休像は、元々は茶々の依頼で作られたものだった。
利休を慕っていた茶々は、茶を点てる時にそばに置こうと像を依頼した。
しかし予定より像が大きくなってしまったため受け取らなかった。
そこで茶々は、寄進をした大徳寺に預かってもらえばいいのではないかと提案。
こうして大徳寺に利休像が置かれることになったのだ。
この話を聞いたきりは、悪気がないのにみんなを不幸にする茶々に恐怖を覚える。
鶴松の死
そのころ城内の台所では、薫の指導の元、且元が薬を煎じていた。
しかし、煎じた汁のほうが必要だと知らない且元は煮カスを残して汁を捨ててしまう。
旦元はわずかに残っていた根で、再び薬を作ろうとするのであった。
同じころ佐助の調べにより、鶴松が今夜のうちには亡くなるだろうという情報が昌幸にもたらされた。
また、秘密裏に葬儀の段取りをしていた三成と刑部のもとを、加藤清正と福島正則が訪ねてきた。
清正らは鶴松の回復を願い、願掛けの水ごり行う。
水ごりを終えた三成は、秀次や秀吉の養子の宇喜多秀家ら親族を集め、鶴松の命は今夜がやまだという事や秀吉の支えになって欲しいということを伝え、一致団結して豊臣家を盛り立てようと励ました。
一方、家康も本多正信とともに淀城を訪れていた。
同じく淀城の別室にいた昌幸は、且元と薫が作った薬を誤って味見してしまう。
わずかしかなかった薬は全て無くなってしまい、それを知った昌幸は気まずそうに淀城をあとにするのであった。
また秀次は、秀吉や今後の豊臣家を支えるためにきりの支えが必要だと考え、そばにいて欲しいときりに告白していた。
そして、迎えた8月5日未明。
鶴松は2年2か月の短い一生を終えた。
また大切な人が死んだ茶々は、自分の運命を恨めしく思い声をあげて泣きだすのであった。
豊臣家に大きな影を落とした鶴松の死。
しかし、これさらなる悲劇の序章にすぎなかった。
真田丸 25話の感想
ここからは実際に真田丸25話の放送を見ての感想です。
真田丸の第25話『別離』は、千利休の怨霊に怯える放送回になりましたね。
久々に、大泉洋さん演じる信幸の笑える場面、しかも吉田羊さんのクールさが面白さをさらに引き立たせていました。
鶴松の死から、秀吉の乱心とこれから豊臣家の転落が始まります。
千利休の怨念
三成と大谷吉継は、秀吉の信頼していた千利休が邪魔だったんですね。
何だかんだ理由をつけて、寺に蟄居を命じた上、その後切腹を申しつけるというこの上ないひどい仕打ちを利休に与えます。
戦争は儲かると気付き、北条家にも鉛を売り付けていた商人の側面をもつ利休です。
政治を執りながらも、豊臣家と北条家のどちらにも戦争の道具を売り付ける利休を許せない三成と吉継です。
三成と吉継は、高齢の秀吉亡きあと、自分たちが実権を握りたかったのかもしれませんね。
商人の利休と武人の三成、吉継は理解し合えないお互いの考え方が、悪く出た結果のような気がします。
それにしても、吉継の皮膚の病は真田丸ではどのように描かれるのでしょうか。
諸説ありますが、利休の死、鶴松の死の前には、すでに病に犯されていたという説もあります。
利休の死をうけて、首謀者である吉継にも、その怨念が襲いかかるということになるのでしょうか。
この後の展開から目が離せません。
こしょこしょする信幸
沼田城を預かる信幸ですが、なかなか周りが言うことを聞いてくれません。
夫婦であるはずの正室稲も、未だ頑なな態度をとっています。
それでも、だんだん夫婦らしくしたい信幸は、稲に近づこうと笑顔を要求しますが、当然稲は応えてくれません。
そこで、信幸がとった行動が、こしょこしょして笑わせようとしたのです。
いくらくすぐっても、クールな稲は笑いません。
終いには、信幸をにらみつける始末です。
吉田羊さんのクールビューティーが、信幸をにらみつけることで、より魅力を発揮されていましたね。
恐らく、このやり取りは、今後もつづくでしょうね。
これだけ面白いんですから。
転げ落ちていく豊臣家
利休の死、そして鶴松の死を迎えて、豊臣家はこれから坂を転げ落ちるかのように、転落していきます。
弟秀長も亡くし、秀吉は頼れる人物がいなくなってしまった中で、愛する息子鶴松の病死を受け止めきれずに、何かでその寂しさや絶望感でできた穴を埋めようとします。
そして、悪政と言われる朝鮮への出兵へとつながっていくのです。
同時に、父浅井長政、義父柴田勝家、母お市と家族を幼少期になくしてきた茶々にとっても、鶴松は茶々の家族と呼べる唯一の存在になるはずだったのです。
それを、幼くも病気で亡くしてしまうのは、想像を絶する悲しさだったと思います。
自責の念なのか、茶々はポツリと「みんな死んでしまう、私の大切な人たち
という言葉は、何とも言い当てている部分が悲しさを感じさせます。
このころから、茶々の言動も周囲の反感をかうようになり、豊臣家の転落に大きな影響を及ぼしたことでしょう。
そういった背景をもった茶々が今後、どのように振る舞うのか、真田丸でじっくり観させてもらいたいと思います。
老いて授かった子はことのほか可愛いとよく言われる。まして、豊臣家の未来を担う大事な世継ぎである。鶴松を失った秀吉の嘆きがどれほどのものだったか….息絶えたわが子を前に.声をあげて泣くこともなく、そのいたいけな死に顔に息子が好きだった玩具であやそうとする秀吉。その秀吉を置いてその場を茫然と立ち去る茶々が寧の胸に抱かれてその母性に刺激されたのか、今まで心の奥に封印してきた積み重なる悲しみが一気に噴き出してきたのかのように声をあげて泣き続けるその姿に思わずこちらも涙がこぼれた。
豊臣家の本当の不幸はこれからだと言わんばかりのナレーションに観たい欲望を刺激されながら、人の心の在り様を見事に描きだすこのドラマにすっかりはまっている。何度も観たいと思うが、つまらないから観たくないのではなく、悲しすぎて観たくないときもある。この回はそういうドラマだった。でも最低あと2回は観るよ。