真田丸 43話のあらすじネタバレと感想
NHK大河ドラマ真田丸43話のあらすじネタバレと感想です。
あらすじのネタバレは放送開始前に、感想は放送開始後に追記します。
前話を見逃した方はこちらからどうぞ。
真田丸 43話のあらすじネタバレ
幸村を恐れ予定より早く出陣してきた家康は、京の二条城へ入った。
そこへ豊臣から追放され行くあてのない且元が接見を求めやって来た。
且元が追放されたのは、豊臣の実情を知る且元を引き入れるため、家康が周到に仕組んだ策略の賜物だった。
家康は且元を満面の笑顔で迎え、これからは自分の元で働くように言う。
感謝する且元ではあるが、その胸中は複雑だ。
それを分かっていながらも豊臣の内情を問う家康。
「今の大坂城に10万の兵を養うだけの兵糧があるか?城はどれくらいもつ?」
且元はかつての君主を裏切ることが悲しく、涙ながらに語る。
「……もって半年でございます」
幸村の作戦
一方、大坂城では再び軍議が開かれていた。
徳川の兵力は少なく見積もっても20万はいるだろう。その徳川をどう迎え撃つ?
重成「ここは戦の定石どおり、籠城でまいろうと思います」
徳川勢はこちらの倍以上。さらに家康は戦の名人でもある。
となれば籠城戦は当然の選択であり、これには大坂五人衆のうち幸村を除いた4人が賛成した。
幸村は、籠城戦とは本来は援軍が来るまでの時間稼ぎとして使うもので、今回の戦には援軍がいないので討って出るべきだと主張する。
大坂城は難攻不落であり、籠城も愚策ではないが、あえて討って出るのには幸村なりの根拠もある。
戦場が一箇所になっては徳川の全勢力が集まってしまう。
大坂、京、伏見、大津、上方と戦場を分散させ、敵の戦力を分散させる狙いだ。
しかし有楽斎は「籠城して時を稼ぎ家康が死ぬのを待てばよかろう」と反論。
その能天気な考えに言葉を失う幸村。
実は軍議の前に大蔵卿局が治長・重成に対し、「舵取りはあくまで豊臣」と言っており、有楽斎も同調していたのだ。
あきれた幸村は、考え抜いた策を吟味する事もなく却下されてはやる気も起きないので九度山に帰ると良い残し、その場を後にした。
だが、これは幸村の策であった。
昌幸ならきっとこうしただろう。そのうち誰かが迎えに来る。
こう考えてのことだった。
そして幸村の読み通り重成が呼びに来た。
再び軍議に戻り地図を広げる幸村。
先ほどの演技が効いたのであろう、皆の視線が地図に集まる。
幸村が考えた作戦はこうだ。
- まずは伏見城を攻略しそこを出城とする
- 次に二条城へ攻め込み秀忠が到着する前に家康を討つ
- 同時に別動隊は大津を占拠し近江を支配する
- 京に入る要所である瀬田と宇治の橋を落とし、秀忠が率いる徳川本軍の進攻を妨げる
- ここまで優勢になれば、元々豊臣と懇意にしていた大名たちの中から家康を裏切るものが出てくるはず
- さらに北の上杉、伊達に秀忠勢を背後から叩いてもらう
それぞれの事情
この完璧ともいえる作戦に、誰も反論の余地がない。
しかし、しばらくすると又兵衛が「話が大きすぎて、ついていけねえんだよ!やはり籠城だ!」と言い出し、盛親と全登もそれに続いた。
だが、勝永は「話が大きすぎてそこが気に入った」と賛同し、秀頼も興味を示す。
ここで休憩を挟むこととなり軍議は一時中断。
休憩中、幸村は勝永を庭に誘い、互いに言葉を交わす。
勝永が豊臣方についた理由を話し始める。
勝永「俺は己の力を試してみたかった」
そして幸村の策に賛同した理由は、活躍の場を得るために恩を売っておこうと思ったと悪びれることなく話した。
家康の首は自分が取ると息巻く勝永、だが幸村には功名を競うつもりはなく、それよりも又兵衛のことが気がかりだった。
幸村「後藤殿は、なぜ籠城にこだわるのか」
勝永「あいつは、あんたの意見に従うのが嫌なだけだ」
勝永は他の牢人たちにさほど関心は無く、全登や盛親の事情も知らないという。
幸村が思い切って全登に籠城にこだわる理由を聞くと、幸村の策には乗らないようにと治長に言われたことが判明した。
キリシタンの全登はその見返りとして、今後の布教活動に便宜を図ってもらえることになっている。
さらに盛親にも聞いてみると、長宗我部家を再興するという交換条件が出ていることがわかった。
幸村「豊臣が負けてしまえば、あなた方の望みは叶いません。まずは勝つことが大事です」
城を出て戦う重要性を幸村は力説する。
大どんでん返しの主は・・・
休憩が終わり軍議が再開された。
すると全登たちは前言撤回し幸村の策に賛成する。
大きな味方を得て、幸村の弁舌が冴えわたる。
「確かに、大坂城は最強の砦。されど、今のわれらには、最強の砦であると同時に最後の砦でもあるのです。」
ここが落ちれば豊臣家は滅ぶので、籠城は最後の策として取っておくべきだと力説。
「・・・今の言葉、腑に落ちました」
ついに重成も、討って出ることに納得した。
しかし又兵衛だけは相変わらず反対の姿勢を示す。
それにはかつての君主・黒田家との確執が関係していた。
又兵衛は黒田家を出た後、他家に仕官できないよう手を回され、武士らしく生きてこれなかった。
そのような経緯があり、天下一の大坂城を枕に討ち死にし、武士らしくこの世を去りたい。そう決めていたのだ。
元より勝つ気のない又兵衛を幸村はにらみつける。
ここに集まった牢人たちは、各々目的は違えど生きる望みを持って集まっている。だからこそ強いのだ。
幸村「ここに死に場所はない。死にたいのなら、徳川につくべきだ!」
又兵衛「その言葉、忘れねえぞ」
幸村の力説に心を打たれた又兵衛は、ついに生きるために討って出ることを決める。
そこで有楽斎が口を挟んだ。
「初めから申し上げておる。籠城以外にはない!われらの指図に従い、敵と戦っておればよいのだ」
この発言に幸村らの本気さに心を揺さぶられた治長が物言いをつけた。
「決めるのは右大臣秀頼公でございます」
秀頼は、討って出ることを宣言。これで戦略は決まった。
・・・かに見えたが、思わぬところから反対意見が出た。
茶々である。
幸村以外の牢人たちを信用してはおらず、籠城を訴える。
茶々の発言力は大きく、結局決定はひっくり返されてしまった。
幸村は悔しがったが、すぐに次の策を考えに入る。
だが最善策を潰され、難しい戦いになるのは濃厚であった・・・。
以上、真田丸43話の放送前のあらすじネタバレでした!
以下は実際に放送を見ての感想です。
真田丸43話の感想
第43話の『軍議』は、これから少しづつ茶々の存在感が増してくるのではないかと思わせる放送回でしたね。
茶々の側で、影響力を発揮する大蔵卿にも注目ですね。
秀吉亡き後の豊臣家内の混乱をしっかりと観ておきましょう。
大野治長の務め
真田丸では、大野治長をどのように描くのか注目しておりました。
石田三成、大谷吉継亡き後、豊臣家と秀頼を導いていく存在です。
歴史的には、母であり茶々の側に仕える大蔵卿に操られ豊臣家を滅亡に追い込んだ人と言われたりします。
また、茶々と裏で通じていたのではないかという噂も耳にしたりします。
そんな中、真田丸の描き方では、やはり秀頼の言うことが全てであり、自身の意見は全てそこに集約されるように見えます。
ただ、大蔵卿に操られただの、茶々と裏で通じていただのという話は、今の所どこにも内容に思えます。
むしろ、一度は織田有楽斎が、篭城策を押すことを制します。
そして、幸村の提案でもある大坂城に篭城せず、京都にうって出て家康の首を取りにいくと言う策に、秀頼がのれるように後押しをしたようにも見えました。
後藤又兵衛と黒田家
後藤又兵衛と聞くと、ぼくは2014年NHK大河ドラマ軍師官兵衛で、塚本高史さんが演じられた時の又兵衛のイメージが強く残っています。
黒田家に対し、とても忠義に厚く、とりわけ主君の官兵衛や息子長政に対しては、共に黒田家を盛り立てていく同志のような存在で描かれていました。
今回は、黒田家から出奔した後、行く場所を失っていた又兵衛が死に場所を求めて大坂の陣にのぞむ設定となっています。
当然、黒田官兵衛が亡くなり、黒田家を継いだのは、長政であります。
その長政と又兵衛との間になにがあったのでしょうか。
諸説あるようですが、一般的な説としては、又兵衛が細川家や他の大名と頻繁に連絡をとっており、そこに疑いをかけられたことが大きな原因とされています。
しかし、それだけで出奔するでしょうか。
今まで黒田家のために尽くしてきた又兵衛を、一度の疑いで追い出すことをするのか、若干疑問が残ります。
しかし、ここにもいくつ諸説あるようです。
長政とは、黒田家を盛り立てながらも、仲違いをするような逸話がいくつか残っているようです。
これが全て本当であれば、様々な要素が入り混じっているかもしれませんね。
どこかの夫婦の離婚原因みたいですね。
協力しながら、一家を盛り立てながらも、その渦中に揉め事やすれ違いが積み重なる。
些細なことが引き金となって、離婚するって結構聞きますよね。
コミュニケーションって難しいけど、大切です。
幸村を後押しするもの
幸村には、まだまだ明かされていない本人だけが心の内に秘める想いがありあそうですね。
幸村は、なぜ大坂城にきたのでしょうか。
大坂城にて軍議を進める今でも、その想いは明かされていません。
父昌幸への想い、兄信之への想い、そして今は亡き豊臣秀吉、石田三成、大谷吉継など、幸村が豊臣家で過ごしてきた中で、大きく影響を受けてきた人物たちへの想いです。
それぞれに対して、それぞれの想いがある中、大坂城に引き寄せられた幸村です。
ここから、家康への想いをどのように盛り上げ、赤い兜と鎧を身に纏い、六文銭の旗印を戦場で轟かせるのか、注目していきたいと思います。